ミミ言

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魔王・第7話 ①

~第7話 ①~

救急車が倉庫に到着。暗闇の中、ライトを頼りに、芹沢が池畑へ心臓マッサージをしているところへ救急隊員がやって来る。救急隊員に気付き、「助けてやってくれ」と駆け寄る芹沢。脈はありません、と処置をしている様子を見て、「また、俺のせいで…。」と自己嫌悪に陥る芹沢。その時、池畑のズボンのポケットから赤い封筒が少し出ているのを見つける。走り寄り、手にしてみると、中にはソードのエースのカードが入っていた。

池畑を消し、微笑みながら歩く領。

大隈の車の中。葛西は大隈の車の中で池畑を待っている。そこへ、池畑が死んだことを、部下から電話で伝えられる大隈。葛西は、どうかしたのか、と大隈に聞くが、別に、と答える大隈。

落ち着かない栄作。典良は心配事でもあるのか気遣う。突然、直人が飛び込んでくる。池畑が死んだことを聞かされて、うろたえる栄作。直人は、これが栄作が望んだ結果なのか、栄作が取引するとおびき出し、池畑を大隈に頼んで殺したんではないか?と責める。そして、栄作にも捜査の手が及ぶかもしれない、と言う直人。栄作は、自分を逮捕するつもりなのか、言う栄作。何も答えない直人。憮然としない栄作。自分の知らないところで何が起こっているのかわからない典良は、栄作に色々と質問するが、お前には関係がないことだ、と相手にされない。

怒って大隈に電話をする栄作。しかし、大隈はのらりくらりと交わす。事故でも事件でも構わないが、この件で私の名前が出ることは一切許さない、と怒鳴る栄作。

暗室の中。池畑の写真に×をつける領。そして満足げに微笑む。革手袋をはめた手で、封筒の中に、葛西と麻里が抱き合っている写真を入れる領。

しおりは、領のことを思って悩んでいる。友達から、自分の気持ちに素直になれ、と言われ微笑むしおり。

捜査会議。池畑の事件を事故死と処理せざるを得ないと言う管理官。しかし、これは殺人事件だ、雨野が事件を仕組み池畑が死ぬように仕向けたのだ、と言う芹沢。しかし、被疑者不詳、証拠はカードのみでは雨野の犯行だと立証はできない、と怒鳴られる。見逃すのか、とカッとなり、飛び出す芹沢。
熱くなる芹沢を捜査からはずすように管理官から言われる中西。しかし、芹沢をはずすつもりはない、と中西が告げると、中西にも現役を引退したらどうかと言うが、中西はそれもいいかもしれない、と逆らう。

はめられたな、と言う大隈。池畑を消すために、自分達は大金を掴まされて利用されたんだ、と言う大隈。しかし、依頼はあの倉庫に追い込んで欲しい、と言われただけで、と部下は言うが、落ちて死ぬのも計算済みのことだった、と。

典良は、自分が後継者だから、今後問題が起きた時の処理は自分がやる、と栄作に申出る。そこへ直人が入ってきて、栄作に署まで同行願うと言う。池畑の死について、本当のことが知りたい、という直人。
ドアがノックされ、領が現れる。驚く直人。栄作に呼ばれて来た、という領。涼しい顔で同席する。そして、直人に用がすんだら帰るように言う栄作。しかし、直人は、まだ用はすんでいない、こうしている間も、雨野はのうのうとしている、池畑を殺させておきながら、と食い下がらない。
それを聞き「池畑さんがお亡くなりになったんですか?」としらじらしく聞く領。
栄作は、自分が池畑の死に関係してるんじゃないか、と直人に疑われていると、領に言う。
真犯人を捕まえる為に、捜査に協力をして欲しい、と頭を下げる直人だが、横から、領に栄作を連れて行くなら、然るべき手続きを取るように言われてしまう。部外者は黙ってるように言う直人。しかし、栄作から、領は芹沢家の顧問弁護士で、部外者はお前のほうだ、と言われる。直人は、同じ過ちを繰り返すのか、自分と栄作が11年前に、真実を揉み消したから今回の事件が起きているんだ、と栄作に訴えるが、それに対し、栄作は自分の父親も信じられないのか、と。直人は、もう父でも子でもない、と出て行ってしまう。そして、刑事とし来るなら礼状を持って出直してくるように言い放つ栄作。11年前も今も、親子なのにお互いがお互いを信じあえない二人。
典良は、そんな直人のことを心配する。葛西には、お前を信じてるんだから、今後、隠し事はせず、自分に何でも相談するように言う。葛西はそんな典良を怯えた目で見つめている。一連の状況を、笑みを浮かべて見守る領。

自分に送られて来た葛西と麻里の写真を見て、何かを企み、薄笑いを浮かべる宗田。

池畑のアパートにやって来る芹沢達。池畑の部屋は荒らされていた。芹沢は、証拠を隠滅するために雨野がやった仕業だろうと言う。手がかりがないと思ったところへ、倉庫の付近で、池畑が落とした宅配便の送り状を発見する倉田。池畑が領の姉、成瀬真紀子宛にCD-Rを送付していることを調べ始める直人達。

真紀子は領に電話をしている。領は、「な…何だっけ…?」と真紀子に言う。「ホントにわからないの?今日はあなたの誕生日でしょ。」と告げる真紀子。「あ…忘れてた。」としどろもどろになる領。領との電話を切ったところへ、真紀子宛に宅配便が届く。