ミミ言

思っていることをつぶやいていきます

『不肖・宮嶋 史上最低の作戦』

この間…深夜の番組だったが、途中からだったし、何の番組かもわからないけど、自衛隊のレンジャー訓練がやってた。多分、愛知県内での訓練だったんだけど、それを見てて思い出した本がある。
宮嶋 茂樹の『不肖・宮嶋 史上最低の作戦』。
この本は、自分で買ったんじゃなくてもらったもの。
友達で、今は出版社に勤めてるけど、その時は本屋の店長だった奴で、「この本、超面白いから読んでみ。」と言われ頂いたのだ。
そいつには、数々の本を薦めてもらったな。群 ようこを薦めてくれたのもそいつ。
そいつ、父親が、いよいよダメだ、となって入院してた頃、母親と交代で病院につめていたそうだ。仕事終わって、夜に病院に行ってたらしいんだが、やることもないんで、本を読んでたらしい。群 ようこの『無印良女』。面白くって、寝ている父親の横で、クックックックッと体を震わせて読んでいたらしい。実に不謹慎なんだけど、まぁ病状もヤバイということで、ナースステーションの近くの病室だったので、看護婦さんからは、毎日ちゃんと病院に来て、看病して、エライわねぇなんて噂になっていたらしい…ところへもってきて…父親の寝ている横で、体を震わせている姿を見られ、もうダメかもしれないから人知れず泣いているんだわ、親孝行ね…なんて、不謹慎な態度が美しい話に変わってしまった…というエピソードやら、その父親が亡くなって、葬式の時に、母親が、お父さんのお気に入りだった時計を棺の中に入れてあげよう…と時計を腕につけてあげたのを、お通夜の夜、その時も線香の火を絶やさないようにという当番の際、人目を忍んで、どうしてもその時計を形見に欲しくて、死後硬直してカチカチになった父親の腕から時計をはずした、という恐ろしいエピソードも持っているのだ。時計を腕につけた後、胸のところで手を組ませてあったので、そりゃあ時計をはずすのは大変だった、と言っていた。そして、それが後々母親にバレて、超怒られたらしい。
そんな奴から、もらった本は、確かに、超面白かった。

そう、そのレンジャー訓練の番組を見てて、すごいの。食料がなくなったことを想定して、鶏とかヘビを殺してね、焼いて食べたりとか、とにかく団体行動ありきだから、一人でも遅れたりすると、全体責任になるわけで、途中で、何人もの隊員が、バッタバッタと倒れていくんです。でも、倒れると、また渇が入れられる…。おや、この状況…どっかで…と思ったら、あぁ~、昔読んだことあるなぁ…と思い出し、久しぶりに手にしてみた。
不肖・宮嶋 史上最低の作戦』には、レンジャー訓練の模様とか八甲田山での訓練の模様とか、何故かカメラマンの宮嶋氏の体当たり体験が書かれているのだ。北朝鮮に潜入ってのも超笑える話で、別に自衛隊に興味がなくても、笑ってしまう。ちょっと昔の本なので、内容的には古いんだけど…結構おススメ。