ミミ言

思っていることをつぶやいていきます

流星の絆 第10話(最終話) ③

功一が買出しから戻る途中、街頭のビジョンには、功一達の両親の殺害事件の犯人が捕まった、というニュースが流れてる。ジョージクルーニーに萩村が現れる。柏原の手紙を持ってくる。1通は遺書も兼ねた手紙、1通は最近書き加えられたもので、車上荒らしも自分がやった、と書いてあった、と。

公園で、泰輔は功一に聞く。「で、兄貴どうすんの?俺達の生き方だよ、これから先の。」
「もう詐欺はやんねぇよ。」
「そんなのわかってるよ、全部終わったら洋食屋やろうとかって言ってたじゃん。」
「あぁ。でも、今はちょっと考えられないな。」
「俺は、自首しようと思う。そうしないとまずいと思うんだよね。ちゃんと罪をつぐなってから出直さないとさ。柏原だって、俺らの両親殺して奪った金で幸せになろうとしたけどなれなかったわけじゃん。言い方軽いけど。やっぱ人から奪った金で幸せになろうなんてズルはさ、通用しねぇんだよ。だから自首する。大丈夫だよ、まだ若いから。」
「今のはかわいそうって顔じゃねぇよ。頼もしいなって顔だ。もう遺族じゃないよ、お前。だけど、自首するならお前じゃなく俺が行く。」
お互い自分が自首する、と言い張り、結局二人で自首することにするが、静奈だけは守ってやらないと、と言う。

功一と泰輔は、行成を呼び出し、静奈を説得して欲しい、と言う。静奈は、行成のことが好きだから、自分たちの言うことは聞かないけど、行成の言うことは聞くと思う、と。
行成はまだ静奈のことを好きだけれど、功一達ほど強い絆がないから自信がない、と言う。しかし、功一と泰輔の真剣な目を見て、やってみましょう、と了承する。しかし、あるものを売って欲しい、という条件を出す。

泰輔は高山を呼び出し、ドル建て債券を購入してもらったが、運用が芳しくなく、損をさせないという約束だったので、200万返金すると言うと、高山は150万出資しただけなのに、200万返金してもらったので、受け取り退散する。

行成のレストランのオープン前夜に、招待状を持った静奈がやって来る。行成が送ったものだが、招待されたのは静奈だけだ。静奈は、もう自分には用はないと思っていた、と言う。しかし、行成は、今も将来も静奈が必要だ、と言うと静奈は涙ぐむ。そして、他の店員に見えないように、柱の陰に隠れ、指輪を差し出す。その指輪は、もともと行成に売りつけようとした、イミテーションの指輪だった。行成は「宝石商の春日井さんから購入したんです。これをあなたにプレゼントするのが、僕の役目だったんでしょ?」と静奈の指に指輪をはめて「僕もあなた達と絆で結ばれていたいんです。」と微笑む。

功一は、あとはホストと中学の教師か…と言い現金を眺める。その現金は、これまで功一達が詐欺を働き、騙した人たちへ返金するためのものだ。行成が出した条件の売って欲しいものというのは、静奈に渡すために準備したイミテーションの指輪だったのだ。功一達から、計画は途中で変更となったが、元々は宝石商扮する春日井がイミテーションの指輪を1000万で行成に売りつけ、静奈の指にはめることが目的だった、という計画を聞いた行成は、その指輪を購入したのだった。功一は、いずれは行成にお金は返すつもりだが、その商品を売った代金で、騙された人達へお金を返金しているのだった。

結局、自首をした功一と泰輔だが、泰輔には執行猶予が付き、功一は主犯格なので2年の実刑判決が下った。出所する前に、功一は静奈宛てにハガキを書く。
サギは、泰輔と静奈達と一緒に住んでいるのか、静奈宛てのハガキを静奈に渡さず、ポストから抜き取ってしまう。出所の日、功一はアリアケに向かう。戸上がアリアケの店を買い取ってくれたからだ。功一は、ハガキに、黙って警察に出頭してしまったので、もし自分を受け入れてくれるなら、入口に目印を…と書いたのだが、アリアケの店をデコレートするように1万円札が貼られていて、ホッとする。しかし、それはサギがやったものだった。
店の中に入ると、泰輔と静奈は功一を見て驚く。戸惑う功一。静奈から「おかえり、おにぃ。」と言われ「ただいま。」と答える功一。泰輔はレシピノートを見ながらハヤシライスを作っているが、味がうまく出せないので、手伝ってよ、と功一に言う。何事もなかったかのように泰輔も静奈も功一を受け入れ、3人はハヤシライスの鍋を囲む。
店の中が客で一杯のアリアケの新装開店日。静奈とサギが店を手伝い、厨房では功一が忙しくしている。行成も訪れる。泰輔は、就職の面接に出かけるので、ここに座って、と行成に言う。「ご注文は?」と聞く功一。「じゃあ…ご主人、ハヤシライスを。」と言うと、すかざず「終わっちゃいましたね。」と答えて笑う功一。                                    
―終わり―