危ない危ない

今、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴ったので、頼んでいたものもあり、宅配業者かと思って、下に降りていき、廊下のカーテンの隙間から様子を見てたら…宅配業者ではなく、女の人が２人立ってた。
誰だ？と思ったけど、でも宅配じゃなきゃ、出ていかないでおこうと思った瞬間、一人の女がこっちを見た。目があっちまった…。くそっ。
「こんにちは～。」と、でっかい声で、愛想よくこっちに向って言うので、仕方なく玄関まで行ったが、絶対に何かの勧誘かと思ったので、玄関の横のドアを開け、「何ですか？」と聞いたら、
「今日は、○○教について奉仕でこの地区を回らせていただいてます。」みたいなことを言ったので、
やっぱり…かと思い、「今日は誰もおりませんので。」と答えたら、「あっ、そうですか。この家の方ではいらっしゃらないんですか？」と。
えーっ？この家の人じゃなきゃ、ワタクシは非常に怪しい者じゃねーか。
何言っちゃってんの？の思ったけど、面倒臭かったので「はい。」と答えてやった。
そしたら、「では、また出直して別の日に伺います。」と言うので、
「あの、宗教なんですよね。」
「はい、そうですが。」
「うちはそういうの関心ありませんので、結構です。」と断ってやったら、
「あぁそうですか…。あまり、宗教とかにはご関心ありませんか。宗教に関心がない理由を聞いてもよろしいですか？宗教に関して、あまりいいニュースとかないからでしょうか。」
とニコニコ笑いながら聞いてきた。
何で、そんな理由をあんたに言う必要があるんだ。
あんた達は、それがいいと思って信じてるならそれでいいじゃん。
でも、すべての人がそれがいいと思うわけじゃないんだから、関心ない、と断ってる以上、さっさと引き下がるべきなんじゃないの。
なんて自己中な奴等…と思いつつ、
「理由？別に特にありませんけど。宗教には関心ないだけですが。なので、別の日に来ても同じことです。」と言ってやったら、
「わかりました…。」と言い、ドアを閉めようとしたら、
「あの、あ、あ、暑いのでお体には気を付けて下さい。」ととってつけたように、かみながら言われた。
選挙が近いからか、布教活動か。

学生の頃、玄関を開けたら、若い女の人が立ってて、いきなり身分証明とか出しながら、自分の身元を話始め、ボランティア活動をしていると言ったその女は、ハンカチかポストカードを買って欲しい、恵まれない発展途上国の子供達のために、とぬかしやがった。
アフリカとかの子供の写真を何枚も見せて説明をし、この子たちを助けるために、ハンカチ…1枚2000円、それも買った人の名前が書かれたノートも見せ、志ですが、皆さんこれくらいで購入していただいてます、と。そこには、1500円や2000円以上の金額で買った人の名前が書かれていた。ハンカチ１枚2000円って、アホか。しかも、そんなしょぼいハンカチ。
う……ん、どうしたものか…。この危機的状況を乗り切るには…？少し考えて、ワタクシが思いついたのは…舌っ足らずな口調で「あのぅ…いま、おかあさんとかぁ…いないんで…わかりまてぇん。」と言ってやった。
すると、今までやたら饒舌に語っていた女が、いきなり、はんにゃの顔のようになり、
「おうちの方は、誰もいないんですか！わかる人とかいませんか！」と口調が変わった。
ひぇ～っ、ついに本性を出したな、でもこの演技通用したんだっ。負けるもんか。
「はぁい。」と答えてやったら、プリプリ怒って帰っていった。
後から、オカンに報告してやったら、「追い返すにもほかに方法があったでしょ。恥ずかしい。」と怒られた。
そんな、オカンも、ついうっかり玄関のドアを開けてしまい、○○教会のジジィから珍味を買って欲しい、買ってもらわないと帰れない、と玄関に土下座して居座られ、２袋で5000円も出して買わされた経験を持っている。
そんなくだらねぇもの買わされるより、よっぽどマシだと思うけど。