ミミ言

思っていることをつぶやいていきます

流星の絆 第8話①

時効まであと2週間――「バカみたい…。」と呟く静奈。「バカみたい…って俺も思う。思いたい。だけど、もしお前があいつに惚れてるんだとしたら…。」と言う功一の言葉を遮って、静奈は、自分は戸上のことは好きじゃない、別れ話もしてきたし、それに留学する前に家に招待をする、と言われたと答える。
功一と泰輔は、まずいね…と顔を見合わせる。静奈は、戸上の家にレシピノートを置いてくるチャンスなのに何故?と言うが、功一は「お前、それ、できんの?」と聞く。「どういう意味?私が戸上さんのこと好きだから失敗するって言いたいの?」ムキになる静奈。泰輔はやっぱり静奈は戸上のことが好きなのか、と疑う。逆切れする静奈に、「冷静になれよ、しぃ。これ証拠偽造なんだよ。失敗したら刑務所行きなの。だから、俺も泰輔も慎重になってんだよ。」と諭す。しかし静奈は、泰輔は単なるヤキモチだ、と言うと、功一は「そーなの?」と聞く。泰輔は、バツが悪そうに、功一は静奈が戸上のことを好きなのが平気なのか?と聞く。好きなんだ、好きじゃない、という泰輔と静奈の痴話喧嘩に「いい加減にしろよ、これ遊びじゃねぇんだよ!もう時間ねーっつったろ!今さら方向転換なんかできないんだよ。だから一日でも早く、戸上政行が犯人だって証拠を警察に掴ませないと…。」と怒鳴って、頭を抱える功一。静奈は、ちゃんとやるから信用して欲しい、と言う。3人の間に不穏な空気が流れる。

行成が自宅に戻ると、自宅には柏原と萩村がいた。盗難車から見つかったキャラメルの缶を見せる。その缶は、昔、戸上達が住んでいた桜木町の家にあったものだ、と話す。今は、古本屋になっており、そこから盗まれたのだが、現在の所有者は見覚えがなく、戸上に見覚えがないか?と聞くと、政行も貴美子も口紅や時計を手にして確認する。貴美子も口紅は自分のものじゃない、政行も、時計の刻印を読むが、アリアケのことも知らない、と言う。うちは無関係だ、と言う政行の顔をじっと見つめる柏原だったが、さっきからいい匂いがするお腹がすいた、と言い出す。ハヤシライスを作ったからだと政行が答えると、よばれてもいいか?と聞く。ハヤシライスを食べながら、この味が評判になって店が大きくなったとか、ニューフロンテという店の店長から、とがみ亭で出前を取っていたと聞いた、時計の持ち主はその店の常連だったから政行も会ったことがあると思う…と柏原に言われると、戸惑う政行。いきなり行成が、状況が読めず苛立ち怒り出す。政行は、刑事の仕事だから、協力してあげないと、と言うが、行成はそれなら何の事件ぐらいは言うべきだ、と。柏原が「殺人事件ですよ。殺されたんです。有明さん、14年前に。」と答えると3人は驚く。

ジョージクルーニー。行成は功一に刑事が家に来たことを告げ、アリアケについても聞く。功一は知らない、と答える。行成は気になりネットで調べた、と当時の新聞記事を見せる。その記事を読み、功一は「これが何か?」と言う。行成は、佐緒里(静奈)の思い出の洋食屋は横須賀にあった、その友達の両親は事故で亡くなり店も畳んだ、これは偶然なのか?それに、功一の実家も横須賀で洋食屋をやっていて、父親が殺された…ってことも偶然なのか?と疑問を抱く。功一は、横須賀には洋食屋は多いし、その佐緒里の友達の苗字は矢崎、そして前に自分の父親が殺された、と言ったのは、冗談だ、と言う。のん気な行成は、功一の言うことに納得するが、そういえば功一の苗字をまだ聞いてなかった、聞いてもいいか?と。功一は「有田です。」と答える。
行成は、そっかぁ偶然かぁ…と言うと、そんなことで警察も動くんですね、と功一。行成は、殺人だなんて、父はそんな軽率な人間じゃありませんよ、と呟くと、功一はムッとする。そして、功一は行成から、静奈を自宅に招き、プロポーズをする予定だ、と聞く。

「本当にあいつの親父が犯人なの?」と聞くジョージ。少なくとも警察はそう思っている、と答える功一に、親を殺された子供が施設に何人かいたが、事件直後に捕まるか時効になるかどっちかで、こんなことは滅多にない、死んだ両親が生き返るわけじゃないが、これでお前達も親離れができるってわけだ、と言い出ていく。泰輔は、ずっと犯人が捕まえることを望んでいたが、そうなりつつあるのに、あまり実感がわかない、と言う。しかし、功一は「これからだよ。犯人が捕まったら終わりってわけじゃないだろ、これからどうやって生きていくかってのが大事なんだよ。だって、俺達、別に犯人捜すために生まれてきたわけじゃないだろ?ジョージさんも言ってたけどさ、親離れだよ。」と言う。功一は前にも静奈と話してたように、何年かかるかわからないが、親父の味を引き継いで洋食屋をやるつもりだ、でも、親父が生きてたらそんなことも考えなかっただろうな、と話す。泰輔は、普通は、成長するにつれ、口うるさい親が鬱陶しくなり、親から離れていくのが親離れだが、自分達は犯人が捕まることで親離れをし、それぞれのこれからを、ぼんやり考えるのだった。