ミミ言

思っていることをつぶやいていきます

介護問題

さっき、サンデー・ジャポンで『介護問題』についてやってたけど、難しい問題だよね。
アタシも、お母さんの時は、会社辞めてでも面倒をみよう、と思った。
でも、今、父親が介護が必要な状況になったら、そういう気持ちは絶対にない、だろうな。
 
サンデー・ジャポンでやってたのは、娘さんが要介護3の認知症の母親の面倒を働きながらみている、って
内容だったけど、母親のことが好きじゃなきゃ、親子関係が良好じゃなきゃできないと思う。
約20万の自分の給料と母親の年金から、施設にかかる費用が月5万~6万必要、決して余裕がある
わけじゃない、という経済的な面だけでなく、母親から目を離さないように絶えず見ていなければならない生活、
愛情がなければ無理でしょ。
 
認知症の治療って、まだまだ発展途上だけど、完治は無理でも進行を遅らせることができる薬はどんどん
開発されているらしい。
 
お母さんは癌だったけど、心臓の持病もあったから、血液をサラサラにするワーファリンを飲んでた。
でも、癌の検査をしている間、血が止まらなくなるといけないから、ってワーファリンを2週間くらい、検査のためにやめたら、検査結果が出たぐらいに、脳梗塞になっちゃったんだよね。
その時、思ったことは、よく、「ボケてんじゃないの?」とか「アルツ?」とかって言うけど、そもそも認知症について
世間の人はどれだけ知識があるんだろう?ってこと。
 
アタシは、脳梗塞になったお母さんを見て、素人目では絶対に脳梗塞の症状と認知症の症状ってわかんないと
思った。だから、ボケてきたんじゃないの?と思ったら、大きな血栓ではなく、小さな血栓がいくつかできている
ことも疑ったほうがいいんじゃないのか?って。
 
そのテレビの女性は、母親は笑顔だったことが多かったのに、老々介護で疲れた父親から母親を引き取りに
いった時、母親の顔からまったく笑顔が消えていて、だから、自分は母親がどんな行動をとっても、また母親の笑顔を取り戻すために、怒ったりせず、笑顔で接しようと決めた、と言ってた。
 
アタシも、それって重要なことだと思う。
お母さんが脳梗塞になってから、まず脳梗塞の治療をする、ってことになり、脳神経の科に行った。
そこの看護士達の対応は、ホントにアタシをイラつかせる対応だった。
消化器の医師に加え、アタシの神経を逆なでさせ、ストレスをMaxにさせたのが、こいつらだった。
アタシの目には、「どうせ、わかってないからいいでしょ。」的にしか見えなかった。
脳梗塞の治療が終わり、消化器に引き継がれる時には、もう癌がどんどん進行してて、何の治療もできない、
と言われ、もう病院の対応やら、家族の対応やらで、パンクしそうになっていたところへ、緩和ケアについて
説明されたが、緩和ケア病棟に行くには、面談もあるし、部屋待ちで3ヶ月は待たなきゃいけない、と言われた。
アタシの中では、もう病院が何を言っても、懐疑的にしか聞こえず、もう思考能力も残ってなくてどうしよう、と
なっていたが、その固まった気持ちをひとつずつ溶かしていってくれたのが、緩和ケアの元婦長、という抗がん剤治療のところにいた看護士さんだった。
給湯室で洗い物をしていたアタシを探して、面識もなかったのに、昨日は休みでいなかったので、同席できなくてごめんなさい、と言われ、アタシの話を全部聞いてくれた。
本当は、抗がん剤治療をしているエリアで、泣きながら話をするのは、他の患者さんの手前、絶対によくない
ことだと思うのに、泣きたい時は我慢しちゃダメ、泣いていいのよ、と言ってくれ、初めてあそこの病院で会った
神様みたいな人だった。
その看護士さんのおかげで、緩和ケア病棟の婦長さんにつなぎをつけてくれ、その日のうちに面談の日程
まで決まった。また、その緩和ケアの婦長さんも、本当に神様みたいな人で、アタシが脳神経で見てきた
看護士の対応を話し、彼女達にとっては、何百人といる患者の一人かもしれないけど、お母さんはアタシに
とって、ずっと一緒に生きてきた大切な人の一人なんだ、その人が脳梗塞になって話ができなくなっても、
ちょっとおかしい行動をとっても、アタシからしたら、今までのお母さんと何ら変わりはないので、普通に
接するべきだと思う、本人だって、絶対にわかっていないことはない、と思うんだ、と言ったら、婦長が
看護士になって、最初に赴任したのは脳神経の科だったけど、患者さんの世話をしていて思ったことは、
患者さんは絶対にわかっていますよ、と言われた。
 
ユマニチュードってフランスの認知症ケアについて、前、テレビでやってたのを見たことがあるけど、認知症
でも、普通の人と同様、人間として接することだって言ってた。
本当に、そうだと思う。
 
ネグレクトの親が、事件起こしてるけど、子供だって一人の人間だよ。
子供は人生経験がまだまだないから、しょうがないじゃん。
認知症になった人だって、一人の人間だよ。
今まで自分よりも色々な人生経験をしてきて、自分の意思には関係なく病気になっちゃっただけじゃん。
 
みんな、自分のことしか考えない人が多いんだよね。
 
っていうアタシも、父親とはお母さんが亡くなるまで良好な親子関係じゃなかったから、介護問題が
ふりかかってきたら・・・お母さんの時とは、情熱度も感情の度合いも違うと思うけど。
 
後悔しないようにね。
何でもできる時に無意識に自分がしてきたことは、絶対に、後からドカンとツケがまわってくる。
 
昔は、アタシも人生長いんだから、少しくらい道草してもいいんじゃない?と思ってた派だけど、
それは、そう思ってた時の状況が、死ぬまで続いてるんだったらいいけど、年齢だって若いままじゃないし、
突然病気をするかもしれない。
だから、後から後悔の結果がドカンとこないように、やっぱ、一日一日ちゃんと生きなきゃいけないんだな、と
思うようになった。